ブログを始めてから早いもので6ヶ月目となりました。
業界関係者にしか知名度がなかったライブドアもすっかり有名になり、それでブログという言葉の認知度も増してきたと思います。
企業でも広報などに使われていますし、今回の地震でも、イラク人質事件でも、たくさんのブロガーさんたちが熱心に書き込んでいらっしゃるみたいで、ブログがその速報性を生かしているシーンもずいぶん見かけました。なかなか面白い傾向ですね。
ところで今回は私の前々からの考えていることを書きとめておきたいと思います。PC関係のネットニュースを読んでらっしゃる方はご存知でしょうが、最近「AMDが世界人口の半分にネットを普及させる低価格デバイスを開発」とか「マイクロソフトのS・バルマーが100ドルのPCが必要だと発言」とか、飽和状態を迎えた先進地域から低開発国にターゲットを切り替えるような動きがあります。
これは「2015年までにインターネット普及率を世界人口の50%に拡大することを目指す」というような話で、それ自体は好ましいような印象ですが、要するに貧乏人向けに機能を落とした廉価版を作ろうというような構想のようで、私はどうも好きになれません。
世界中から資源を大量に輸入して、さまざまなプロダクトを輸出させていただいて一足早く豊かな生活をおくらせてもらっている日本人の一人としましては、PCなどにしてもテレビやビデオと時と似たような感じで低開発国の人たちにも楽しんでもらえたらと考えています。
つまりかつて20万円ほどしたビデオデッキが競争と市場原理により1万円以下に値下がりして低開発国の人たちも楽しめるようになりましたが、PCも似たような経緯をたどればいいなと思うのです。
世界人口の半分がPCで繋がって、さまざまな言語で書かれたブログを自動翻訳で読めるような社会が実現すれば、世界はかなり変わるのではないでしょうか。私は毎日訪問させていただいているブログからいろんなことを学ばせてもらっていますし、もしかしたら私の駄文も誰かの役に立っているかもしれません。これが1億2000万人の日本人だけではなく、30億人に拡大したらと考えるともっとエキサイティングなことになるんじゃないかとワクワクします。
世界人口の半分が保有するということならば、量産効果でPC本体を1万円程度にすることは難しいことではないでしょう。問題はPCが世界規模に拡大する状況で、マイクロソフトのような企業の独占を許すべきかということですが、私を含めて多くのブロガーさんは望まないでしょう。そこで考えたのが、世界人口の半分が使うことを前提とした無料のOSを日本の国際援助として作ってはというものです。
知識がないのであくまでもイメージですが、電源を入れると自動的にインターネットに繋がり、自分が登録していたウェブサイトをRSSなどを使い自動巡回したりするような感じです。同時にメールソフトとブログソフトも立ち上がり、専門知識がない初心者でも簡単に読んだり書いたりすることがシームレスにできるような便利な環境が実現できたらと夢見ています。もちろん進化した音声認識ソフトや言語翻訳ソフトが無料でついていればもっといいですね。あまり複雑になってしまうと逆効果かもしれませんが、それは整合性があるように頭がいい人に考えてもらいたいと思います。
こんな感じの必要最低限の機能が盛り込まれた使いやすいOSがボランティアたちによって作られて、1万円くらいのPCにバンドルされて店頭に並んだら低開発国の人でも充分に買ってもらえると思いますし、それってちょっといい話とは思いませんか?
500年前にグーテンベルクが印刷機を発明して人間の知識を後世に残したり、世界に広めたりすることに寄与しましたが、21世紀初頭にコンピューターの世界をマイクロソフトの独占状態から解放して、世界人口の半分の人たちが安価に自由に楽しめるような環境を日本から実現するのって痛快だと思いませんか?
現地から感謝されない自衛隊の派兵に何百億円も使うよりも、日本の国立大学の頭脳を集結させて使いやすい無料のOSを開発した方がよほど世界から感謝されるではないでしょうか。
数十年後にこの文章を読む人が、「有料OS?そんなバカな!」と思ってくれる世界になっていてくれれば良いのですが。